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「東電問題」経緯概略
平成14年10月23日
○ H12.6月炉規法一部改正、7月より申告制度導入準備開始
○ H12.7.3 1F1ドライヤーのひびに関する告発（米国在住のGEの作業関係者より）
・ドライヤーのひび6箇所、据付角度ミス180度が記載されていない報告書にサイン
・H12.7.4 原子力発電安全情報申告調査委員会（申告調査委員会）開催開始
・H12.7.4 東電に最初の調査依頼
・H12.11.13 1F1の平成6年（8月？）の定検時に、炉心シュラウド下部にアレンレ
ンチヲ置き忘れたためにGEの技術者が解雇されたことの情報提供
・H13.10.15 10.11の調査委員会の審議を踏まえ、GE社関係者に調査を依頼
・H14.5.23 GE本社より先の2件の他に、シュラウド等20数件ほどに関する検査報
告書に記載漏れや検査結果の削除といった修正が行われたとの情報提供があった
・H14.4.16から7.19まで東電に対し、10回のヒアリングを実施
・H14.8.7 東電から申告2件以外に不正が行われた可能性のある26件（後27件に訂
正）の申し出
○ H14.8.29 保安院が東電自主点検記録の不正29件を公表
○ H14.9.2 東電が南社長、荒木会長、平岩・那須相談役、榎本福社長の辞任を発表
○ H14.9.2〜4 保安院が東電の３発電所を立入検査
○ H14.9.3 平沼経済産業大臣より再発防止対策検討のための委員会と保安院の調査評
価のための委員会を設置し9月を目途に中間報告する旨発表
・H14.9.13 原子力安全規制法制小委員会（近藤委員長）発足、事務局 保安院
・H14.9.13 東京電力点検記録等不正の調査過程に関する評価委員会（佐藤委員長）
発足、事務局 大臣官房政策評価広報課
○ H14.9.6 保安院が東電本店を立入検査
○ H14.9.17 東電が社内調査結果/35人の処分を発表
○ H14.9.20 東電、中部電、東北電がPLR配管のひびの件を保安院に報告
・東電の1F1~5号機（取り替え済み）、2F3号機、柏崎・刈羽1,2号機で'92年以降2~11箇所の徴候
・中部電の浜岡1号機で1箇所、同3号機で８箇所で徴候（5箇所は修理済み）
・東北電の女川1号機で'98年9月の定検で徴候
○
H14.9.26 読売新聞が1F1の格納容器の漏洩試験の不正について報道
○ H14.9.26 保安院が院長をはじめ幹部の処分を発表
○ H14.9.30付けで東京電力点検記録等不正の調査過程に関する評価委員会中間報告（案）
○ H14.10.1付けで原子力安全規制法制検討小委員会中間報告（案）
○ H14.10.2 IAEAのHPが日本の原発の安全性について「危険なほど脆弱」と批判
○ 東京電力点検記録不正の調査過程に関する評価委員会
（委員長）佐藤 一男 （財）原子力安全研究協会理事長（前原子力安全委員会委員長）
（委 員）飯田 浩史 （株）産業経済新聞社論説顧問
大橋 豊彦 尚美学園大学総合政策学部教授（元総務庁行政監察局長）
岡本 浩一 東洋英和女学院大学人間科学部教授
久保 恵一 公認会計士 監査法人トーマツ代表社員
塩谷 喜雄 （株）日本経済新聞社論説委員
住田 裕子 弁護士
津野 修 内閣法制局参与（前内閣法制局長官）
日和佐信子 全国消費者団体連絡会前事務局長
（論 点）
・地域住民の信頼の確保 ・調査の手順、方法 ・調査期間 ・調査委員会の運営
・申告者の保護 ・申告内容/調査結果の公表 ・規制のあり方
○ 原子力安全規制法制検討小委員会
（委員長）近藤 俊介 東京大学大学院工学系研究科教授
（委 員）飯塚 悦功 東京大学大学院工学系研究科教授
北村 行孝 読売新聞社論説委員
小林 英男 東京工業大学大学院理工学研究科教授
城山 英明 東京大学大学院法学政治学研究科助教授
斑目 春樹 東京大学大学院工学系研究科教授
山内 喜明 弁護士
和気 洋子 慶応義塾大学商学部教授
（論 点）
・29件に関する保安院の調査結果
技術基準適合義務等を遵守していなかった可能性があるもの（6件）
国への報告を怠ったり、事実に反する報告を行った可能性があるもの（5件）
自主保安のあり方として適切とは言えないもの（4件）
自主保安のあり方との関係では特段の問題は見いだされないもの（14件）
・原因と背景（事業者側の要因、国側の要因、両者に共通する要因）
・再発防止に向けての課題（自主点検の法的位置付けの明確化、適切な品質保証体制、
法令遵守への取り組みの強化、設備使用に伴う劣化等の評価・管理の為の基準整備、
報告制度運用の明確化・透明化、申告制度の機動的運用、説明責任の確実な遂行、
規制行政上の能力の向上、品質保証活動の確かさを積極的に確認する方策の導入）
・具体的な防止策（自主点検の法的位置付け、記録・保存の義務化、品質保証体制の確
立、法令遵守の強化、申告制度運用の改善、軽微事象の公開・共有、情報公開）