3・17 予防保全
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予防保全とは系統、設備、機器の、使用中の故障の発生を未然に防止する為の保全方法で、定められた時間計画に従って保守点検や修理等を実施する時間計画保全と、設備診断結果に基づいて実施する状態監視保全に分類される。原子力発電の運用初期においては、各機器の運転実績が乏しかたため、他の産業や原子力以外の発電所の経験に基づいて、適当な時間間隔による時間計画保全が行われた。運用経験を積むに従って機器の故障や劣化がどのような部位に、どの程度の運転時間で発生しうるかのデータが蓄積され、時間計画保全の時間間隔を適切に設定することが可能となった。また、設備診断の技術が大幅に進歩したため、これを積極的に取り入れて、機器の状態を監視しながら傾向管理や寿命を予測し、保全をおこなう状態監視保全への移行も進められている。 (篠田 度)