特重施設と原子力規制のゆがみ、その是正策は何か? 講師:諸葛宗男氏(元東京大学公共政策大学院特任教授) 第203回座談会(2019/10/18) |
講演資料(PDF) |
破局的火山活動に係る研究知見と規制要件並びに今後の課題 講師 鈴木桂子(神戸大学) 補完講師:中村隆夫(大阪大学) |
日本列島には111の活火山が存在し、その大部分は山体を形成し、数年に一度の割合で噴火している。しかし噴火の中には、一気に大量のマグマが噴出することにより、カルデラを形成する巨大噴火が存在する。巨大噴火は日本列島では、100年に1%の割合で発生している。巨大噴火がどのような噴現象であるかを直近の噴火例に基づいて、解説し研究の現状を紹介する。(鈴木講師) 講演資料1(PDF) 講演資料2(PDF) その上で、火山活動に関した規制動向と課題を要約する。(中村講師)講演資料PDF |
石炭火力発電の於かれている現状と将来展望について 第201回座談会(2019/7/18) 話題提供者:金子祥三氏(元:東京大学生産技術研究所特任教授) 座長:金氏顕氏 |
石炭は豊富な資源量、偏在しない広汎な資源分布、輸送・貯蔵が容易でかつ安価な価格などの特徴をもつ重要な化石資源である。一方で天然ガスなどに比べ、炭素含有量が多いため、発熱量当たりのCO2発生量が多いことが課題である。CO2低減の王道は高効率化であり、多くの新技術が開発中である。東南アジアなどの発展途上国では最大の課題は電力不足であり、石炭火力の建設が不可欠な中で、日本がいかに貢献できるかが求められている。 講演資料(PDF) |
話題提供者:藤山 哲雄氏 (NUMO技術部研究開発統合グループGM) 座長:坪谷 隆夫 |
原子力発電環境整備機構(NUMO)は,どのようにサイトの調査を進め,安全な処分場の設計と建設・操業を行い,閉鎖後の長期にわたる安全を確保するかについて,これまでに蓄積された知見や技術を統合して包括的に説明するため,「包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現 −適切なサイトの選定に向けたセーフティケースの構築−」(レビュー版)と題する技術報告書を公表した。本講演ではこの概要を紹介する。 講演資料(PDF) |
「福島第一原発における廃炉・汚染水対策の現状と今後の課題」 199回座談会(2019/5/16) |
話題提供者:小野 明氏(東京電力ホールディングス株式会社 常務執行) 座長:早瀬佑一 |
震災から8年、福島第一の状況は大きく改善し、汚染水対策の進捗や一般作業服で仕事ができるエリアの拡大など、将来を見据えながら計画的かつ戦略的に作業を進められる環境が整ってきた。今後、廃炉作業の本丸と言えるプール燃料の取出しや燃料デブリの取出しが本格化する。これらの作業を安全着実に進め、福島第一のもつリスクの速やかな低減を図るとともに双方向コミュニケーションに努め、地域の皆さまの安心に繋げていく。 講演資料(PDF) |
「電力システム改革とTEPCOの取り組み」 |
話題提供者;永澤 昌氏(東京電力ホールディングス株式会社 常務執行役) 座長:早瀬佑一 |
東日本大震災以降、わが国の電力供給体制は、電力システム改革の下で大きく見直された。そうした中、東京電力ホールディングス(TEPCO )は、福島第一原子力発電所事故以降の経営環境の激変の中、新々・総合特別事業計画の下で、「福島への責任の貫徹」と「激化するエネルギー市場での競争」の両立に取り組んでいる。電力システム改革をはじめとする、かつてない大変革に直面している
TEPCO の具体的な取り組みを紹介する。 座談会記録(PDF) 座談会資料(PDF) |
「3 大レポート(IPCC、IEA、OECD/NEA)に見る地球温暖化対策とエ ネルギー安定供給の相克 」 197回座談会(2019/3/14) |
話題提供者;小野章昌氏(エネルギーコンサルタント) 座長:早野睦彦 |
昨年10月にIPCCは「気候変動摂氏1.5度レポート」、11月にIEAは「世界エネルギー見通し2018」、そしてOECD/NEAは今年1月に「脱炭素化コスト(電力のシステムコスト)」を発表しています。いずれも地球温暖化対策とエネルギーの安定供給を目指すものですが、そのシナリオには大きな差異があり、また温暖化対策とエネルギー安定供給を両立させることの難しさを浮かび上がらせています。特にOECD/NEAレポートは変動再エネ(太陽光・風力)が増大した場合の安定供給問題についてかなり突っ込んだ分析・検討をしていますので、それぞれの機関のシナリオを紹介させていただくとともに、解決の糸口をどの辺に求めるべきか? 皆様とご一緒に考えて行きたいと思います。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
台湾「以核養録」国民投票の回顧と未来〜「2025原発ゼロ」条文削除決定!?〜 196回座談会(2019/2/21) |
話題提供者;謝牧謙先生(中華学会顧問、輔仁大学兼任教授) 座長:金氏 顕 |
3.11東電福島原発事故は台湾にも大きな衝撃を与え、2014年3月、完成直前の第四原発2基の建設・運転が凍結された。2016年1月民進党の蔡英文氏は脱原発を公約に掲げて総統に当選し、「2025年に原発ゼロ」を法律で規定した。然しながら最近石炭火力発 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) 座談会関連資料(PDF) 電気新聞記事(PDF) |
アラブ首長国連邦(UAE)の原子力プログラムの進展 第195回座談会(2019/1/18) |
話題提供者; 斎藤 健彦氏(元UAE原子力規制庁) 座長:小川 修夫 |
アラブ首長国連邦(UAE)はアラビア半島東南部、ペルシャ湾に面し、イランの向かい側に位置する総人口1000万人(現地国民は100万人)に満たない小国である。一方、石油を産出する豊かな国である。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
食品照射、閉塞状況から抜け出さるか 第194回座談会(2018/12/20) |
話題提供者; 市川 まりこ氏(食のコミュニケ^ション円卓会議 代表) 座長:金氏 顕 |
食品照射技術について日本では、40年前に始まったジャガイモの芽止め照射以外は、改めてリスク評価を行うことも無く、規制を見直すことも無く、食品衛生法で禁止されたままである。安全で豊かな食生活に役立つはずの技術が、なぜ日本では使えないのか、私たちは様々なコミュニケーションを試みながら利用の拡大を願っているが閉塞状況にある。どうすればこのような状況を変えていけるのか、皆様と一緒に解決の糸口を探りたい。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
60周年を迎える今、原子力学会は何をなすべきか 第193回座談会(2018/11/15) |
話題提供者:駒野 康男氏 (日本原子力学会会長) 座長:大野 崇 |
講師が本年度第40代の会長に就任され、また原子力学会として来年2月に60周年を迎えるが、厳しい状況にある原子力業界において学会としてどのような点を重点に取り組むのか、日本原子力学会としての課題や新会長としての抱負などを伺った。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
2018年7月に設立した原子力エネルギー協議会の活動内容について 第192回座談会(2018/10/18) |
話題提供者:門上 英氏 (原子力エネルギー協議会 理事長) 座長:針山 日出夫 |
原子力産業界は、東電・福島第一原子力発電所事故のような事故を二度と起こさないと言う強い決意の下、規制の枠に留まらない、より高い次元の安全性確保に向けた取り組みを進めている。このような自律的かつ継続的な取組を定着させていくことを目的として、新たな組織「原子力エネルギー協議会(ATENA)」が2018年7月に設立された。本講演ではATENAの体制、役割、具体的な活動内容等について、紹介していただいた。 座談会議事録(PDF) ATENA紹介のパンフレット(PDF) |
「SMR(小型モジュール炉)を巡る国際動向とそのインパクト」 第191回座談会(2018/9/20) |
話題提供者:田中 隆則 氏(原環センター専務理事) 座長:坪谷 隆夫 |
小型モジュール炉(SMR)の利点は炉心が小さいゆえに安全ポテンシャルが高い点である。また単位出力あたりの建設コストは高くなるが、炉が小さいことによる建設総コストの低下、モジュラー化によるコスト低減も期待できる。事故以来安全対策コストなどによりプラントコストが高騰し、原子力に大きな逆風が吹く昨今、SMRがその突破口となる可能性があるのか、SMRの国際動向に詳しい田中隆則氏にご講演いただいた。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
「我が国のエネルギー政策を巡る諸課題」 第190回座談会(2018/8/16) |
話題提供者:林 勉 氏 (SNW、エネ会 座長:林 勉 |
今年に入り、エネルギー情勢懇談会による2050年エネルギーの在り方提言や7月3日に閣議決定された第5次エネルギー基本計画(2018)については多くの政策的・技術的問題点が指摘されている。また、将来の蓄電技術や調整電源の在り方は極めて重要なテーマでもあるが多くの課題が潜在している。この様な状況の中で、我々の会の有識者でオピニオンリーダーの一人である林勉氏より、氏が日頃向き合って問い質している問題認識・諸課題について率直に自説を開陳いただいたもの。尚、今回の講演は、10月予定のSNWシンポジウム「エネルギーミックスは如何にあるべきか」の事前論点整理という位置づけでもある。 座談会議事録(PDF) 座談会資料1(PDF) 座談会資料2(PDF) |
「太陽光、風力発電の安定供給コストについて」 第189回座談会(2018/7/19) |
話題提供者:新田目 倖造 氏 (元東北電力常務取締役、元北日本電線且ミ長/会長) 座長:小川 修夫 |
太陽光、風力発電と蓄電設備または火力発電との併用ケースについて、東北エリアの需給実績にもとづくシミュレーションを行った。その結果、蓄電設備との併用ケースでは、太陽光、風力発電の季節的出力変化を平準化するために年間需要の10〜15%(37〜55日分)程度の膨大な蓄電設備が必要となり、供給コスト単価は発電コスト単価の数10倍となった。火力発電との併用ケースでは同じく数倍となった。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
「原子力の科学コミュニケーションへの挑戦」 第188回座談会(2018/5/17) |
話題提供者:岸田 一隆教授 (青山学院大学経済学部教授、理学博士) 座長:針山 日出夫 |
科学コミュニケーションとは、科学に関する話題や情報を一般市民と専門家の間で共有するための活動の一種である。ところが、原子力に関する話題においては深刻な難点が存在する。講師は、これを解決するために「そもそもコミュニケーションとは何か」ということを出発点として考え、講師が試みた工夫の数々を紹介した。今のところ、画期的な解決策は見つかっていないが、今回の講演を機会に、皆さんと一緒に考えていきたい。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
「日本の中学生のエネルギーリテラシー研究」 第187回座談会(2018/4/19) |
話題提供者:秋津 裕 氏 (京都大学大学院エネルギー科学研究科修了 博士 エネルギー科学) 座長:金氏 顕 |
本研究は、効果的なエネルギー教育プログラム開発のための基礎的知見を得るために、米国で開発されたエネルギーリテラシーフレームワークを援用し質問紙調査を通じて、日本の中学生のエネルギーリテラシーの現況並びにエネルギーリテラシー概念構造を調べた。得られた結果を米国と比較し、社会心理学行動モデルを援用してエネルギーリテラシー構造モデルを構築、さらにタイとの比較によって異なる属性によるエネルギーリテラシー構造の相違を調べ、論じた結果をまとめたものである。 座談会議事録(PDF) 座談会資料(PDF) |
「スーパーエンジニアリング育成プログラムの成果と受賞」 第186回座談会(2018/3/15) |
話題提供者:奈良林 直(北海道大学名誉教授) 座長:齋藤 伸三 |
3年間(2015年度〜2017年度)にわたって実施された本事業の成果について講演が行われた。本事業には、IAEAとOECD/NEAが共同で運営する職業被ばく情報システム(ISOE:
Information System on Occupational Exposure)の北米テクニカルセンター(NATC)主催のISOEシンポジウムへの参加及び米国イリノイ大学NPRE(Nuclear,
Plasma & Radiological Engineering)学科における研修が含まれ、毎年、国内の研修を受け、選ばれた5人の優秀な学生が参加し海外研修による気概の創出に成果を上げてきた。この度、この活動を指導した奈良林氏に対しその功績を讃え、「2018
NPRE NATC Outstanding Professor of the Year Award」 が送られた。 座談会資料 |
「低炭素電力網の中の再生可能エネルギーと原子力」 第185回座談会(2018/2/15) |
話題提供者:尾本 彰(東工大特任教授、電中研リスク研究センター顧問) 座長:早瀬 佑一 |
低炭素エネルギー社会への移行を図ろうとすると、共に発電過程で二酸化炭素を放出しない発電オプションである再生可能エネルギーと原子力が相補的かつ社会の費用負担を最小限にしつつ貢献することが必要である。自然条件により発電量が支配される太陽光・風力のシェアの増大に伴うベースロード領域への浸透・需給ミスマッチ拡大の中、原子力の特性を生かして様々な技術・制度オプション利用のロードマップの検討が必要と考える。 座談会議事録 座談会資料 |
「将来の原発はトリウム溶融塩炉」 第184回座談会(2018/1/18) |
話題提供者:近藤英樹(NPO法人トリウム溶融塩炉国際フォーラム 理事 座長:林 勉 |
次世代の原子炉として中国、アメリカ、ロシア、インド以外に欧州でも着目されてきているトリウム溶融塩炉について、その開発経緯や技術的特徴および最近の国内動向、海外動向について伺った。 座談会議事録 座談会資料1. 資料2. 資料3. 資料4 |
「SNSを知る。ソーシャルメディアネットワークの特徴と使い方」 第183回座談会(2017/12/21) |
話題提供者:福田悟郎(株式会社レーベン企画) 座長:早野睦彦 |
パソコンがインターネットを普及させ、スマートフォンがソーシャ 座談会議事録 |
「自民圧勝後の原子力政策」 第182回座談会(2017/11/16) |
話題提供者:竹内敬二 氏(元朝日新聞編集委員・論説委員、現エネルギー 戦略研究所潟Vニアフェロー) 座長:石井正則 |
先の衆院選。あまり目立たなかったが、自民以外の各党の公約は「原発ゼロ基本法制定」(立憲民主党)、「原発新設認めず、原発ゼロを目指す」(公明党)など、原発に厳しいものだった。再稼働の停滞、見通しが立たない核燃料サイクルなどで原子力は問題山積だ。世界を見れば、安い自然エネルギーが伸び、脱原発の議論は台湾、韓国まで広がっている。日本では今後保守安定政権がしばらく続く。原子力の取り扱いはどう変わるか?について話題提供があり、質疑応答を行ったが、全く議論がかみ合わなかった。 座談会議事録 |
「持続可能性社会構築に対する水素の貢献可能性」 第181回座談会(2017/10/19) |
話題提供者:坂田 興氏(エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部部長) 座長:大塔容弘 |
COP21およびパリ協定が我が国の政策に与えた影響につき解説し、さらに水素エネルギーへのインパクトについて概説。エネルギーシフト、システム規模の影響、サプライチェーンの多様さ等の観点から水素エネルギーを俯瞰し、大規模水素システムが、持続可能性社会構築に向けて貢献できる可能性につき、エネルギーモデル等を用いて技術・経済の両面から検討した結果を示し、講演がなされた。 座談会議事録 座談会資料 |
第179回座談会(2017/7/20) |
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話題提供者:川西康平氏(公益財団法人 地球環境戦略研究機関フェロー) 座長:針山日出夫 |
本来、エネルギー安全保障、気候変動対策から再生可能エネルギーと原子力エネルギーは互いの欠点を克服し共存すべきである。しかし、互いの欠点を指摘して足の引っ張り合いをしている。 メディアの影響が大きいが、メディアは真実を語るよりは偏った報道になりがちである。再生可能エネルギーの欠陥を指摘する報道番組を例にとり、その間違いを指摘したい。 座談会議事録 座談会資料(再生可能エネルギーを例として報道を考察する) |
「測って、伝えて、袋小路。ーどこで掛け違ったのだろうー」 第178回座談会(2017/6/15) |
話題提供者:早野龍五氏(東京大学名誉教授) 座長:齋藤伸三 |
早野龍五先生は東電福島第一原子力発電所事故後いち早く放射線情報をインターネットで発信し、以来放射線データをベースとして福島県民と被ばく問題について正面から向き合って来た。その経験を踏まえたお話を伺い、福島県民の声を知るとともに我々当事者としてどのような活動ができるのか、課題と対応を考えるうえでの示唆を期待してお話しを伺った。 座談会議事録 座談会資料(測って、伝えて、袋小路。) |
「エネルギー安全保障と合意形成」 第177回座談会(2017/5/18) |
話題提供者:小伊藤優子氏(拓殖大学博士課程修了:安全保障博士) 座長:石井正則 |
英国のEU離脱、米国の保護主義的政策など国際情勢の不透明性が増す状況において、我が国における総合的安全保障の強化は喫緊の課題である。福島第一原子力発電所事故後、発電所の再稼動は遅々としており自給率の低迷が続いている。さらに、もんじゅの廃炉が決定され、準国産資源としてのPu利用・開発方針は不明確なままである。今回の座談会では、基地問題に係る合意形成の課題と原発推進に係る合意形成の構造的課題との類似性にも着目したうえで、基地政策との比較論考並びに合意形成メカニズムについての研究成果の概説がなされた。 座談会議事録 |
「原子力機構の主要な動向」 第176回座談会(2017/4/20) |
話題提供者:塩月正雄氏(日本原子力研究開発機構・大洗研究センター所長) 座長:坪谷隆夫 |
日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という)はその前身である日本原子力研究所(原研)と原子燃料公社の発足から60年以上が経過し、各施設の老朽化や研究内容の統廃合が問題となってきた。今回、昭和58年に旧動燃に入社以来、放射性廃棄物の処理処分問題等に長年にわたり携わり、2年前から原子力機構の事業計画統括部で全体計画の策定に今年3月まで関与されていた塩月氏に「もんじゅの廃炉」「東海再処理施設の廃止措置」「人形峠のウランと環境研究プラットフォーム」「所属する89施設の中長期計画」について話を伺った。 座談会議事録 座談会資料:原子力機構の主要な動向 |
「スロバキアから見た世界・・エネルギー問題に焦点を当てて・・」 第175回座談会(2017/3/16) |
話題提供者:高松 明氏(元・在スロバキア日本国大使) 座長:荒井利治 |
中欧の国スロバキアは1993年1月1日に当時のチェコスロバキアから分離独立した。1918年にチェコスロバキアとして独立する前は、スロバキア人は約1000年間に渡りハンガリー王国北部に住む少数民族として、また、第2次大戦後は、社会主義圏の国として40年以上、困難な時代を過ごしたが、現在、EUおよびNATO加盟国として、また、EURO圏の国として着実に発展している。その自然は山地が多く、日本によく似ており、また国民性も寡黙・勤勉で日本人に似ている。農業国というより工業国である。その国スロバキアから世界がどのように見えるのか、エネルギー問題に触れつつ話題を提供された。 座談会議事録 座談会資料 スロバキアから見た世界 |
「IEA世界エネルギー見通し2016から見える再生可能エネルギーとシェール資源の限界」 第174回座談会(2017/2/16) |
話題提供者:小野章昌氏(エネルギー会会員) 座長:早野睦彦 |
国際エネルギー機関(IEA)の最新レポート「世界エネルギー見通し2016」は、「新政策シナリオ」(パリ協定に基づいて各国が提出した約束草案を加味して2040年までのエネルギー需要を展望したフォアキャスト手法による予測)と「450シナリオ(温暖化を2℃以内に抑えるための2100年のCO2排出量ゼロを目標としたバックキャスト手法による予測/大気中CO2濃度450ppm(2040年目標))」他を報告している。本座談会では本レポートの骨子に関する説明とこれら諸問題に関する講師の知見または見解が説明され、活発な議論がなされた。 座談会議事録 座談会資料 パートT:地球温暖化は避けられない パートU:太陽光・風力発電の限界 パートV:シェール資源の限界 |
「2050年に向けたエネルギービジョン及びその中での原子力の役割」 第173回座談会(2017/1/19) |
話題提供者:都築和泰氏((財)エネルギー総合工学研究所:主幹研究員) 座長:針山日出夫 |
昨年発効したパリ協定においては、世界共通の長期目標として2℃目標のみならず1.5℃への言及が行われた。本講演においては、その実現に向けたエネルギー構成の試算結果を示し、目標実現には「社会の変革」が必要となること、原子力もほぼ必須の技術オプションと位置づけられることを可能な限り定量的に議論する。さらに、日本のエネルギー需給を巡る状況を考慮すると、原子力の必要性が相対的に高いということも示す。 参考資料:座談会資料(都築) 座談会議事録 |
「NRRCの活動状況、およびリスク情報活用に係る今後の課題」 第172回座談会(2016/12/15) |
話題提供者:示野哲男氏(電中研、原子力リスク研究センター副所長) 座長:石井正則 |
東電福島第一原子力発電所事故の教訓として、規制の枠内にとどまらず、事業者が原子力のリスクと向き合い、自主的に安全性を向上させることが不可欠と認識された。前回のJANSIの安全性向上活動に引き続き、原子力リスク研究を司るNRRCの示野副所長にその活動状況とリスク研究に基づくリスク情報の活用についての今後の展望をお話しいただいた。 参考資料:座談会資料(示野) 座談会議事録 |
「JANSIの改革と挑戦」 第171回座談会(2016/11/17) |
話題提供者:松浦祥次郎氏原子力安全推進協会(JANSI)理事長 座長:河原SNW会長 |
2015年5月にJANTIから改組されたJANSIの目指すところについて松浦代表(当時)にご登壇願った。その後、3年半たち、現在の原子力の状況を踏まえ、改めてJANSIの活動と今後の展開についてお話しいただいた。 参考資料:座談会議事録 |
「我が国の燃料サイクルについて」 第170回座談会(2016/10/20) |
話題提供者;池田信夫氏(アゴラ研究所所長) コメンテーター:小野章昌氏、河田東海男氏 座長:早野睦彦 |
講師の池田氏は原子力利用については前向きに取り組むことに異論はないものの、核燃料サイクルについては経済学的視点から疑問を呈しており、各方面で持論を展開している。今回、座談会でそのご意見を伺うことにした。なお、「ウラン資源問題」で小野章昌氏、「核燃料サイクル」で河田東海男氏がそれぞれコメントした。 参考資料:座談会議事録 座談会資料(池田) ウラン資源問題(小野) 核燃料サイクル問題(河田) |