原子力発電反対の風潮の広がりを愁う | ............... 天野 牧男 | |
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第二十六話 フランスからの声『もんじゅの立ち上げを即刻に』 | ||
先日の原子力デーで講演するため来日した、EFN「原子力を支持する環境主義者協会」の会長のComby氏が、その際「もんじゅ」の一日も早い立ち上げを、強く期待していました。これはスーパーフェニックスを廃炉にされてしまった、フランスの環境主義者の声です。今「もんじゅ」の再起動に重要な関連を持つ、福井県知事の「知事へのおたより」欄に、その願いを投稿しました。 |
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第二十五話 原子力発電に隠すものはない 速やかに分かり易く情報公開を | ||
この記事は月刊エネルギーの10月号に掲載されたものでありますが、同誌の了解を得てHPに加えることとしました。 |
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第二十四話 小泉総理に求めるもの 「エネルギー問題総括委員会」の設立を | ||
この記事は月刊エネルギーの7月号に掲載されたものでありますが、同誌の了解を得てHPに加える事としました。わが国では各省の力が強く、省が中心となって、今日までの日本が出来てきました。特に高度成長の時期には、進むべき方向は比較的にはっきりしていて、それで上手く取り仕切られていた面が相当にあったように思います。 しかしこれからの国の運営には、はっきりした国家理念と、総合的に見た国益を考えた国家の経綸が必要であります。このために現在、内政の面では総理大臣がイニシアティブを取った、経済財政諮問会議があって、そこで省を超えた国の方針が議論されています。わが国にとってエネルギー問題は、国内だけの問題だけではなく、国としての総合的な方針の立案部門が、やはり総理大臣の直下に持つ必要があると思います。この小論はその面での対応を求めたものであります。以下は月刊エネルギーに掲載したそのままです。(04/07/28) |
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第二十三話 こんなにも脆弱な地球の大気(その3) | ||
これは『21世紀の環境とエネルギーを考える Vol.24』(時事通信社)に掲載された筆者の同タイトルの記事、第22話に続く最後の部分であります。脆弱な地球の大気を守る最善の手段は、原子力発電であることは言うまでもありませんが、それが本当に役割を果たすには、信頼性を高めることが必要です。新しい技術を開発し、定着させ、大きな事故を発生させないためには、失敗を許容することの重要性を、国民的レベルで認識する事がきわめて重要です。我々の子孫のためにも、この脆弱な地球の上で、どう人類が生きていくか、真剣に考える必要があります。(04/07/20) | ||
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第二十二話 こんなにも脆弱な地球の大気(その2) | ||
これは『21世紀の環境とエネルギーを考える Vol.24』(時事通信社)に掲載された筆者の同タイトルの記事の一部であり、第21話に続くものであります。この項も同社の了解を得て掲載するものです。炭酸ガスは年々その発生量を増加させ、是弱な地球の大気にインパクトを与え続けています。その増加を抑制する手段について色々考えられていますが、明白に有効な効果をもたらしてくれるものは、原子力発電しかありません。(04/06/30) | ||
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第二十一話 こんなにも脆弱な地球の大気(その1) | ||
地球の環境についての論議が盛んですが、地球を覆っている大気がどれくらいあるのか、意外に認識が少ないように思われます。これは『21世紀の環境とエネルギーを考える Vol.24』(時事通信社)に掲載された筆者の同タイトルの記事の一部であります。同社の了解を得て掲載するものです。地球を林檎の大きさとすると、大気はその赤い皮の半分です。我々はこんなに脆弱な環境の中で暮らしているのです。(04/06/04) | ||
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第二十話 福島県知事への質問状 プルサーマルを何故認めないのか(続) | ||
第19話で福島県知事に送った質問状を「プルサーマルを何故認めないか」を紹介しましたが、福島県から二人の参事の連名で回答が来ました。4ページにわたる長文のもので、福島県の原子力に対する従来の対応を説明され、昨年の東電の不正問題から、国の原子力政策、安全確保にかかわる基本的な体制、体質そのもののあり方が問われるようになり、これがプルサーマル計画に対する従来の事前了解を白紙撤回する理由であると述べられてありました。この第20話は、それに対する再度の質問であります。(04/05/09) | ||
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第十九話 福島県知事への質問状 プルサーマルを何故認めないのか | ||
最近福島県知事がプルサーマル計画を白紙撤回し、その後は一切考えないと、プルサーマルを今後認めないという意思を示されたということが報道されました。 プルサーマルはわが国の原子力政策の上で重要な位置を占めるものであって、その禁止は重大な影響をもたらす事になります。この一文は何故このような決断をしたのか、尋ねたものであります。(04/04/09) | ||
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第十八話 逃げることなかれ | ||
原子力発電所に反対する人たちの言い分に、役所も電力もメーカーも話を聞かせてくれと言っても中々会ってくれないというのがあります。会って話をするのも大変だし、筆者の場合も、きちんと対応したところ、後でその話を逆に使われることもありました。しかしやはり会う努力はするべきではないかと考えます。(04/03/12) | ||
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第十七話 自らの首を絞める愚かさ その3−田中三彦氏の『世界』の記事 | ||
驚いた事に岩波書店の「世界」に『原発に隠されたもう一つの欠陥』という田中三彦氏の記事が載りました。これは先に出版された「週刊金曜日」の2回の記事に続くものでありますが、相も変わらぬ意図的な虚偽の多い内容であります。特にアンダークラッド・クラッキング(UCC)があるかないかのアンケートの回答をするに際し、それが回答者に不利な結果を及ぼさないような配慮がなされたに違いないというくだりがあったのには唖然とさせられました。これは真剣にこの重要な機器のエンジニアリングや製作にあったって来た技術者達に対する極めて重大な冒涜であります。(0401/12) | ||
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第十六話 朴勝俊氏の原子力発電所の事故被害額試算―筆者の理解を超えるもの | ||
朴氏が発表され共同通信が配信した原子力発電所の事故被害試算では、温室効果ガス削減のために重要であるといわれるが、事故時の大量の被害という負の問題もあわせて判断する必要があるとして、大飯原子力発電所3号機で過酷事故が発生したケースを計算され、被害は最大で460兆円、死者40万人となるというものでありました。これは筆者の理解を遠く超えるものであります。(03/11/29) | ||
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第十五話
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週刊金曜日の8月8日号に「圧力容器が製造当初からひび割れ? スクープ まだ隠されていた欠陥原発」と言う記事が載りました。此れは筆者に対するインタビューをべースに作られていますが、筆者の発言をほとんど否定しています。此れに反論するために「自らの首を絞める愚かさ」という一文を第14話としてHPに出しました。それについて編集者の伊田氏と批判を書いた田中氏とメールのやり取りをしましたが、当方からの問いに回答することをしないで、又夫々別の記事が投稿されました。これはそれらに関連する問題点を明らかにするために作成したものです。(03/09/28) | ||
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第十四話
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「週刊金曜日」という週刊誌がアンダークラッド・クラッキングについて、筆者にインタービューを行い、『まだ隠されていた欠陥原発』という記事を出しました。かなり無理なストーリー作りをして、原子力発電に対する疑念をかき立てようとするものでした。 この国の原子力発電所を危険だという発言はいろいろ出てきますが、原子力発電は危険なようだというだけで、綿密な検証を行った物を見た事がありません。この記事もそういったものの一つのように思われます。 21世紀には如何しても必要な原子力発電を、こういった無理な話や、思われるというだけで、若しやめるような事になれば、それは人類に対する大きな背徳行為になります。反対する方はそれから生ずる問題に責任をとる覚悟が必要です。又そのことは将来その方自身に大きな問題として降りかかってくる事になるでしょう。(03/08/16) |
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第十三話
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厚生労働大臣から病院を株式会社が経営すると、儲けることばかりやっていて、診療がおろそかになるというような発言がありました。これは全く株式会社の本質を知らない人のものです。株式会社の利益というのは、世の中に貢献したことを示すパラメターであります。診療をきちんとやらなければ利益は出ません。この発言を追及しない日本の経済界の態度もおかしいと思います。(03/03/18) | ||
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日本原子力学会主催の緊急討論会(3月5日)を聞きましたが、この裁判についての討論を聴いた全体的印象として、敗訴した原因は、技術問題ではなく、控訴側の並々でない熱意と、被控訴側である役所側の対応に問題があった事によるような感じを受けました。(03/03/11) | ||
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第十一話 20世紀が作り上げた新しい国際的経済体制 | ||
日本原子力学会主催の緊急討論会(3月5日)を聞きましたが、この裁判についての討論を聴いた全体的印象として、敗訴した原因は、技術問題ではなく、控訴側の並々でない熱意と、被控訴側である役所側の対応に問題があった事によるような感じを受けました。(03/03/11) | ||
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第十話 考えていただきたいこと--原子力発電所を持つ地方に対して | ||
最近の傾向として、自治体が、地元に発電所があるということで、その運営などについて発言する機会が増えているように思われる。それらの中には、十分事態を見極めた上での発言もあるようであるが、その地方だけを視点に入れたものとか、とにかく原子力は危険だ、危険なものはお断りといった意見がまだ後を絶たない。以下はそれらに対するコメントのひとつであるが、例を福島県にとって話をして見たい。(02/12/05) | ||
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第九話 東京電力のシュラウド問題に直面して考えたこと -情報は正しく、広く公開する- | ||
東京電力の首脳の厳しい責任の取られ方を無駄にしないためにも、情報を遅れる事なく、正確に、より広範囲に公表し、それを広く関係者で判断する。また必要な事ははっきり主張し、それを一般の人たちの理解を得るような体制を作り実行する事が重要だと考えます。(02/09/08) | ||
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第八話 20世紀という時代-日本における世論のありよう | ||
このテーマは今までの話と少しずれていますが、我が国の将来の方向付けに対する独特な世論の力を、認識しておく事が重要であると考えています。それがどういう形で展開して来たかは、我が国の歴史が証明しています。よその国がどうであるかは分かりませんが、この国の強力なパワーを持ち、国を誤った方向に持っていく恐れのある世論には、十分な関心と対応が必要であると考えます。この我々の会の趣旨もそこにあります。例え微力でも努力を続けて行きたいと考えています。(02/08/06) | ||
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第七話 世界に果たすべき日本の役割 -吉田康彦教授の「時評」に関連して |
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最近電気新聞の6月25日号に吉田康彦教授の「原発推進はエネ安保のためか」という小文が「時評」に載せられ、エネルギー政策環境外交研究会の金子熊夫氏からもご指摘を戴きました。この中に我々のものの考え方の、基本的に触れるところがあるように思われましたので、筆者が筆者の属しているエネルギー問題に発言する会のホームページに毎月掲載している、小論『原発反対の風潮の広がりを愁う』の一つとして、その中の問題と思われる件について2,3取り上げてみることにしました。 市民社会の台頭が原子力発電がその歴史的使命を終えたという説に対し、それで国家がやっていけるかということ、原発では安全性と発電コストにジレンマがあるというのは生産の実態を知らない意見であるということ、環境問題の救い手『白馬の騎士』は原子力発電で、これを我が国の国際社会への提言とするべきではないかと結んでいます。(02/07/03) |
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第六話 原子力発電にフレンドリーでない団体の系譜 | ||
現在世界的に原子力発電に反対する勢いが高まっているようです。世界が直面している環境問題でも、本当の救いの手は、白馬の騎士は、原子力発電でしかないのに、環境団体の多くにこれへの反対があります。それがどういった動きで、如何いったいどういった意図からなのか知りたいと思って調べ出しました。少々調べた所では、本当の所は良く分かりません。ここでの話はその取っ掛かりです。どなたか御存知の方がいらして、情報をいただければ幸いです。(02/06/20) | ||
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第五話 なぜ電力会社が原子力発電をやるのか | ||
原子力発電所が反対派の言うように危険なものだったら、どうして電力会社がそんなものをやるのでしょうか。若し重大な事故でも起きた時、1番酷い目に会うのは自分自身である筈です。しかも電力会社にはどの発電設備を選ぶ自由度があります。その中で原子力発電を選択したのは、このシステムに対する信頼性への確信と、エネルギーの安定供給という国レベルの長期的思考によるものであります。更にこのことからトータルで見た合理的な発電原価の維持が可能になるという、広い視野に基ずいたものであるからであります。(02/05/23) | ||
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第四話 情報公開は失敗を生かす | ||
人間のやる事から失敗を取り除く事は出来ませんが、それを生かす方法は情報公開です。失敗を小さいうちに拾い出し、その解決に手を当てる事が大切ですが、それには情報がオープンでなければなりません。失敗を早く見つけて対策を取ることで、より優れた生産が出来、いい品質のモノを作る事がコストを下げるすべになります。(02/04/22) | ||
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第三話 失敗こそが進歩を生む | ||
戦後の我が国の産業、技術の発展の多くは欧米からの導入によるものでした。このため技術的問題を余り起さないで発展したため、技術の進歩には失敗が伴うと言う事を、皆が忘れてしまいました。世界で技術的にも最先端を行くようになってしまったわが国が、新しいものを開いていくには、失敗に上手に学ぶ事が大切で、そういった失敗を許容する社会のコンセンサスがどうしても必要であります。(02/04/01) | ||
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第二話 危険でないものは役に立たない | ||
我々の周りを見回すと、役に立っているものには危険な要素があります。一方その危険さが、エネルギーの素になっているわけで、危険なものを全て排除すれば、我々の生活は成り立ちません。この危険な ものを危害を与えることなく、有用なものにするのが技術です。人類の開発した技術の素晴らしさがそこにあります。 (02/03/01) | ||
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第一話 アイデンティフィケーション−品質を保証するという観点から | ||
当節の狂牛病や医療ミスは信頼性を保証するかどうかの問題です。筆者がオランダのビフテキ店で知った肉の素性証明カードのことを例にあげ、また、原子力機器の材料は1本のボルトに至までその素性をはっきりさせ証明している事実を紹介します。(02/02/01) | ||
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まえがき | ||
原子力発電に反対する風潮が広がっているようですが、国や公共にとって有用なものを、唯危険だからとして反対 し、作らなくするようなことがあった時、それが反対する人を含めた世の中にとって、それこそ非常に危いことに なる恐れがあるとの警鐘が鳴らされています。(02/02/01) | ||
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